こんにちは、下山です。
日銀に異変が起こっていますね。ETFの買い入れを極端に減らしています。
2017年、日銀は9月まで月に平均約5050億円のETFを買い入れていました。
しかしこの10月は23日までの時点でたったの180億円しか買い入れしていません。
(ブルームバーグ参照記事:
これまでの月間平均と比べて今月は約3%しか買い入れていない、ということになります。
激減していますね。
ところが・・・それでも日経平均株価は先週24日時点で、
「1949年以来16営業日続伸」という、最長記録を打ち立てました。
つまり、日銀のETF買い入れが無くても日経平均株価は上昇しているということです。
これは、1つ大きな変化ですね。
これまで”官製相場”とも言われていた通り、「日銀のETF買い入れがあるからこそ日経平均株価は上昇している」とも言われていましたが、現在はETF買い入れがなくても上昇する勢いがある、と言えます。
トレーダーとしては1つ意識しておきたいポイントです。
ちなみに誰が日本株を買っているのでしょうか?
日経新聞には「海外の年金基金と見られる買いが入っている」というマーケットの声が紹介されていましたが、やはり海外からの資金流入が上昇の要因としては大きいようです。
優待に注目して堅実に勝つ手法
少し話を変えましょう。
今お伝えしたような内容は一応ニュースとして知っておいていただいた上で、じゃあこんな高値圏で日経平均が推移する中、具体的にどんな銘柄を買ってトレードすれば利益を獲得できるのか、その手法についてお話したいと思います。
先日、雑誌の「日経マネー12月号」を読んでいてふと目に止まった記事がありました。
「損失を最小限に抑え、毎月利益をコツコツと積み上げることをモットーに”安心して買える”銘柄を売買している」という記事です。
日経マネーの表紙に書かれている文字が
『爆騰テーマ』『儲かる株』ですからね。
「堅実という点が少し異色だな」と思い、気になりました。
詳しく記事を読むと、おけらさん(ツイッター・ハンドルネーム)という方が紹介されていて、その方が実際に実践されている手法、「優待先回り投資法」について語られていました。
「優待先回り投資法」とはどういった手法か?
“株主優待の内容が魅力的な銘柄の傾向“を利用したものだそうです。
優待の内容が魅力的な銘柄の場合、優待を受ける権利を得たい人たちの買いが集まって権利付最終日に向けて株価が上がっていく傾向がある。
そこで、多くの人が権利付最終日の直近でその銘柄を買うのに対して、おけらさんは前もってその銘柄を買っておき、権利付最終日に売り抜ける、とのこと。
結果、優待は受けられないものの、値上がり益を手堅く得られる、というわけです。
これを読んで自分は「なるほど」と感じました。
確かに、優待の内容が魅力的であればそれにつられて買う投資家が大勢いることは容易に想定できます。
そしてそれにつられて株価も上昇する可能性は高い、と言えるでしょう。
ただ一方で、リスクも感じました。いくら優待の内容が良くてもその企業の業績見通しが悪ければ株価が上昇しない可能性は高くなります。
また、直近で言えば「神戸製鋼」のように、その企業が不祥事を起こし、株価が暴落するような事態に陥る可能性もあるわけです。
そういったリスクに対してはどう対処するのか?
という疑問が浮かんだのですが・・・その答えはこう書かれていました。
「そもそも、底値だと思われる場面でしか買わない。
将来投資家に買われて値上がりする要素を秘めた銘柄の株価が
もみ合い、ボラティリティが低くなっている場合、底値である可能性が高く、その時点で買う。」とのこと。
また、万が一に備えて常に逆指値を設定するそうです。
つまり、今後上昇が見込める銘柄を極めて安全だと思われるタイミングで買い、万が一に備えて逆指値も入れておく、ということですね。
おけらさんは優待株以外にも分売株でもトレードをされているようですが、いずれにしても、このように安定して堅実に利益を積み重ねる手法を実践しており、現在の金融資産は4,500万円だそうです。
「予想」と「ロスカット」の要素があると、
その時点で大きな壁ができる
さて、いかがでしょう?
この手法についてあなたはどう思いましたか?
自分としては共感する部分もありました。
「堅実かつ安定的に利益を積み重ねる」という点です。
世の中にある一獲千金を狙うような手法は基本的に敗者の戦略だと思っていますので手法の根本にある考え方に共感しました。
ただし、1つ感じたことは
「プロレベルの見極めが必要だ」ということです。
優待が魅力だから将来株価が上昇するだろう、という予想が、手法の根底にあるわけですが、その見極めが難しいなという気がしました。
人によって魅力的な優待の定義は異なるでしょう。
ですから、そこにどうしても個人の主観が入り込み、よっぽど経験がないと見極めを誤ってしまうのではないか、と感じます。
例えば今まで株をやったことがなくて、優待ももらったことがない方がご自身で優待が魅力的な銘柄を選んでトレードしたとしてもやはり失敗してロスカットで終わる可能性が高いように思います。
また、逆指値を入れることは確かにリスクヘッジになりますが、
「逆指値を入れておかなければ逆行した相場がまた戻ってきて利益が出たのに・・・」
というような経験を一度でもすると、今度は
「逆指値なんか入れたから損をした」
という感情が生まれ、逆指値を入れるルールを破り始め、結果的に大きく損を出す、なんて話はいくらでも聞きます。
逆指値が完璧に機能させられないトレーダーも多いのではないでしょうか。
もちろん、自分自身、使ったことが無い手法なので否定するつもりはありませんし、実際におけらさんは勝ってらっしゃるのでしょう。
ただ、こちらの手法を使って勝ち続けるためには乗り越えなければいけない壁が多く、使うトレーダーを選ぶのではないか、とは思います。
少なくとも
「予想」と「ロスカット」の要素があるのでその時点で利益を獲得するまでに大きな壁があるということは間違い無いでしょう。
特に、初心者の場合、当て物みたいになってギャンブル的なトレードをしてしまいがちですからね。
最短距離で利益を獲得。
「じゃあそう言う下山は予想やロスカットをしていないのか?」と言われるかもしれませんが、自分は予想しません。
もちろん株価が上がるのか、下がるのか、ということは考えますが、予想に頼ったトレードはしません。自分が考えるのは「上がったらどうするか、下がったらどうするか」という戦略です。仮に相場が逆行してもロスカットをすることなく対処し、含み損を利益に変える戦略を考えるのです。
つまり、どちらに転んだとしても勝つことを考える、ということです。
それで利益が出るのか?と思われるかもしれませんが、自分自身、この手法を使って気づけば7年間負けなし状態です。
あなたがどのような手法でトレードするかはあなたの自由です。
下山が使っている手法でトレードしてください、なんて押し付けるつもりはありません。ただし、どうか「予想」や「ロスカット」の難しさだけは理解されておいてください。
予想というものは外れるものですし、また、そのリスクヘッジも相当な精神力が求められるということを忘れないでください。
そしてその上で、手法を正しく選ばれてください。
では、本日も最後までご覧くださいましてありがとうございます。
下山敬三
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