こんにちは、下山です。
今、密かに増税が進んでいることをご存じでしょうか?
例えば、国民健康保険料。
今年度、あなたは国民健康保険料を、いくら払わなければいけないかご存じですか?もうすでに2017年度の国民健康保険料の通知が届いているかと思いますが、想像以上に値上がりしていませんでしたか・・・?通知を見て、「何かの間違いじゃないか?」と思った方もいらっしゃるはずです。
聞くところによると東京都に住んでいる人の国民健康保険料の平均は年11万8441円で、昨年度と比べて7252円も値上がりしているとのこと。
区役所などに問い合わせが殺到した、という話も聞きましたし、「病院なんてほとんど行かないのに高すぎる・・・」と悲痛な思いをされている方も多いかもしれません。
でも・・・国民の義務なので仕方ありませんね。払うしかありません。払わないという選択肢はありません。
保険料払わなくてもなんとかなる、と思っていると痛い目に合います。
自分の知人も保険料を滞納して督促状が届いているのにそれを無視し続けていたら、2年後に「滞納分を一括で払え!」と通知が届いたそうです。何とか払ったそうですが、もし払わなければ、ガチで差し押さえされていたとか・・・
「役所だからなんとか許してくれるだろう」と言う考えは甘いようです。特に、誠実に対応していない場合は容赦なく支払いを迫られます。
ですから、もし今これを読みながら「国民健康保険」と聞いてドキッとした方、随分と長い期間保険料を支払っていない方がいたとしたら、とりあえず役所に連絡だけでもしておいた方が良いでしょう。
払えない事情を説明して早めに相談しておけば、分割払いに対応してくれたり、何かしら相談に乗ってくれるかもしれません。放置すればするほど状況はさらに悪化し、後でかなり苦しい思いをする可能性大です。
もちろん分かります、「給料も上がらないのに税金だけは増えてこれじゃ生活できない!!」と思われる方も多いでしょう。でも考えてみれば国民健康保険料が増えるのは当然のことですよね。人口が減り続け、高齢者が増え続ける日本の宿命です。
ですから、今後も保険料は間違いなく増え続けるでしょう。少なくとも減額されるということは考えられません。また、国民健康保険料に限らず今後消費税の増税も控えていますので、給料は上がらないのに支払わなければいけない税金だけが増加していく、さらなる「税金地獄」が待っていることでしょう。
だからこそ、稼ぐ力をつけることが必要です。
「税金をしっかりと支払ったうえでそれでもなお余剰資金がある」と言える状態になるためのスキルを最低でも1つは身につけておくべきです。そして、そのスキルとして投資スキルほど最適なものは他に存在しない、と自分は考えています。というか誰もが当たり前のように身につけるべきスキルだと思います。
考えてみたらフォーブスのランキングに名を連ねるような億万長者の中で、投資で利益を得ていない人は基本的にいませんからね。やはり富を得る手段として投資スキルは必須と言えるでしょう。
ということで、本日もあなたが投資で勝つためのヒントとなる話をさせてもらいますので参考にされてください。
欧州でテーパリング開始?
まずは先週の振り返りから。
6月27日、これまでの相場の流れを変えてしまう可能性を秘めたイベントがありましたね。
ポルトガルにて行われたECB年次フォーラムです。
このフォーラムにてドラギECB総裁は、「デフレ圧力はリフレの力に置き換わった」と発言し、相場に影響を与えました。(「リフレ」という言葉が聞き慣れないかもしれませんがまだインフレにはなっていないけれどデフレを脱却している状態を指します。)
今回のドラギ総裁発言を受け、マーケットではドイツ10年国債の利回りが上昇し、ユーロが買われました。さらに、ドラギ総裁の発言はアメリカにも波及し、アメリカではIT関連などが利益確定売りによって下落。
そして、アメリカでの下落を受け、日本でも先週末は日経平均株価が下落し、2万円を割る場面もありました。
では、なぜこのようにドラギ総裁の発言が市場に影響を与えたのでしょうか?
それは、これまでの流れを変える可能性を示唆した発言だったからです。
ご存知の通り、アメリカはすでに利上げを実行し、量的緩和から手を引いていますが、日本とヨーロッパは依然として量的緩和によって市場にお金をばらまいている状態です。
日銀は年間に約80兆円の国債買い入れを行い、ECBも年間約90兆円の買い入れを行っていますが、それによってマーケットには安心感がありました。
ところが、今回のドラギ総裁の発言によっていよいよヨーロッパも金融引き締めに動くのではないか、との警戒感が広がりました。
ドラギ総裁は「インフレの勢いはまだ持続的なものではなく、なお金融緩和が必要だ」とも述べていますので、今すぐにテーパリングが始まる、という話ではありませんが、市場ではテーパリングが早まるのではないか、との思惑が広がっています。
テーパリングとプライミング効果
ちなみに話は変わりますが、あなたは、心理学の「プライミング効果」というものをご存じでしょうか?
人間が言葉やイメージなどを見たり聞いたりすると、それに影響を受ける、という性質のことを指します。
ミネソタ大学でこんな実験が行われました。
5つの単語がデタラメに並べられたリストから4つを選び、1つのフレーズを作るという実験です。
実験ではある特定のグループに対して「高い給料」というようなお金に関するフレーズができあがるような単語リストが渡されました。
もう一方のグループにはお金とは関係ない単語リストが渡されます。
そして実験後、「パズルのやり方がわからない」という人が現れ、どちらのグループがより人助けを行うか、ということが判定されました。
結果はお金に関するフレーズを作ったグループの学生はもう一方のグループの学生と比べて、人助けに半分の時間しか費やさず、明らかに人助けに対する意欲が少なかった、という実験結果になりました。
そしてこの実験結果から「高い給料」といったフレーズが学生を利己的にしたと考えられました。
(参考文献:「お金に支配されない13の真実(あさ出版)」)
で、なぜ急に「プライミング効果」の話をしたかというと、今回ドラギ総裁の発言が投資家に「プライミング効果」をもたらす可能性がある、と感じたからです。
具体的に言うと、ドラギ総裁は一切「テーパリングを始める」とは言っていないにも関わらず、大多数の投資家の無意識下には「テーパリングが始まる」という意識が埋め込まれ、今後、相場はテーパリングが始まっているかのような動きを見せる可能性があるということです。
まあそもそも相場というものは未来を想定して動くものですが、ぜひこういったことも頭に入れながらトレードに取り組んでいただければと思います。
では、テーパリングが始まると相場はどのように動く可能性があるのか?
それは・・・ご自身で考えてみてください。
長くなったのでまたの機会にお話します。
それでは本日も最後までご覧くださいましてありがとうございます。
下山敬三




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