【ゲーム理論的証明】実は大損回避できれば上位5%確定

人工知能

朝起きてパソコンに向かい、「今日のオススメ銘柄は?」とつぶやく。

すると、AIが瞬時に最適な銘柄を提示してくれる、そんな生活スタイルがいよいよ実現しそうです。

某証券会社が『AIを活用した株価情報の提供』を開始すると発表しました。

12月14日付けの日経新聞によると「日経平均はどんな感じ?」と聞くと「天気でいうと薄晴れ。高く始まりそうです」という感じでチャット形式で答えてくれるそうです。

「今日の注目株」なども教えてくれるとのこと。

世の中のAI化は止まりませんね。

おそらく、今後こういったサービスは爆発的に増えるでしょう。AIに頼ってトレードする人も増えることでしょう。便利な世の中になったものです。

ただ・・・こういった進化によって勝てる個人トレーダーが増えるかと言えばまず増えないでしょう。
AIといっても、結局過去の情報を分析して答えを出しているに過ぎません。

確かにとてつもない量の計算の元導き出された解かもしれませんが、100%予測が当たる訳ではありませんし、これまで人類が経験したことのないような状況になれば、的中率が5割を下回ることも十分にあり得ます。

ですから、安易にそういったAIツールに手を出すことはオススメできません。

負けない人間こそが『最高の富』を得る

では、勝ち続けるためにどのようにトレードをすべきか?簡単です。

損失を最小限に抑える」これだけです。これこそが投資の真理です。

大きく儲けるトレーダーではなく、損失を最小限に抑えるトレーダーこそが相場の頂点に登り詰めるのです。

と言っても、こんな話、信じられないでしょう。多くの方の心に響かないでしょう。

「稼ぎたいと思っているのに、そんな消極的な考えには同意しかねる」と考える方が多いと思います。

そこで本日はそのことを証明するためのあるエピソードを紹介させてもらいます。

「協調」と「裏切り」コンテスト

「コンピューター選手権を開催します」

ロバート・アクセルロッド氏という政治学者がこんなことを言い始めます。

彼が定めたルールはこうです。
参加者は1対1で戦います。

AとBに分かれ、それぞれが「相手に協調する」、もしくは「相手を裏切る」を選択します。
その選択によって点数が下記のルールに従い加算されます。

【Aが「協調」・Bも「協調」の場合】Aが3点、Bが3点を獲得。

【Aが「協調」・Bが「裏切り」の場合】Aが0点、Bが5点を獲得。

【Aが「裏切り」・Bが「協調」の場合】Aが5点、Bが0点を獲得。

【Aが「裏切り」・Bも「裏切り」の場合】Aが1点、Bが1点を獲得。

つまり、自分が協調したのに、相手に裏切られれば1点ももらえない一方で、相手が協調をしてくれたにもかかわらず、自分が裏切れば5点もらえる、ということですね。
また、「協調」で意志が一致すればお互いに3点獲得、「裏切り」で意志が一致すればお互いに1点獲得です。

このようなルールのもと、参加者はできる限り高得点を獲得できるプログラミングコード(以下コード)を用意します。

実際、このコンテストに参加したチームは14チームでした。そこに「協調」と「裏切り」を50%の確率でランダムに選択するコードが1つ加えられ、計15種類のコードが戦いました。

1組の戦いは200回繰り返されます。

ではこのようなコンテストの結果、どんなコードが優勝したのでしょう?

優勝したのはなんと・・・

負けた時の失点を最小に抑える人間が頂点に立つ

優勝したのは

たった4行で完了するコードでした

コードの内容は、はじめに「協調」を選択し、2回目以降の試合では、その前の試合で相手が選択した方を真似して選択し続ける、という単純なものでした。

相手が強調すれば自分も強調する、相手が裏切れば自分も裏切る、ただこれだけのことを繰り返すコードがトータルで最高得点を獲得したのです。

そしてもう1つ、驚くべきことが起こっていました。

実は優勝したコードは1度も他のコードに勝てていなかったのです。
全ての試合で同点、もしくは負け、という結果でした。なのに、トータルの得点で優勝してしまったのです。

なぜ勝てなかったのに優勝できたのか?

それは・・・もうお分かりかと思いますが、「負けた時の失点が少なかったから」です。

説明の都合上、細かい得点結果までは触れませんが、1回1回の試合では勝てなかったのに、損失を抑えられたからこそ最終的に優勝したのです。

一方、他のコードは勝率が高くても結局負けた時の失点が大きく、トータルで得点が伸びなかったのです。

ちょっと信じがたいですよね。

実は、現実に「この結果に納得できない」という声も上がり、第2回のコンテストが開催されました。
しかし、62チームが参加した第2回のコンテストでもやはり同様のコードが優勝しました。

損失を抑えることが最強である」という事実が、さらに揺るぎないものになったのです。

それでもやっぱりロスカットは難しい。

いかがでしょう?「損失を抑えることこそが最強である」ということ、ご納得いただけたでしょうか?

トレードをしていたら「損失を抑えるのは消極的だ」と思いがちです。

「もっと利益が欲しい」と思ってしまうのが人間の本能というものです。

しかし、長期的に見れば、利益を求めてトレードしていても儲けられない、ということです。

損失を抑えられれば勝ち続けられますし、世界トレーダーランキングで上位5%以内に入ることも可能なのです。

ウォーレン・バフェット氏も

・ルールその1:絶対に損をするな。
・ルールその2:絶対にルール1を忘れるな。

と言っていますね。

そして「とにかく損失を最低限に抑えるためにロスカットを早めに行う」という考えは真理である、と言うこともできるでしょう。

ただし残念ながら、「きちんとロスカットすることはほぼ不可能である」ということもまた真理です。

1度や2度ならロスカットすることも可能だと思いますが、ずっとロスカットし続けることは極めて困難です。

ロスカットを前提としたトレードなど苦痛以外の何物でもありませんのであなたが本当に勝ち続けたいのなら、ロスカットを前提としないトレードを模索するべきです。

ぜひこちらの考え方、参考にされてください。

それでは本日も最後までご覧くださいましてありがとうございます。

下山敬三

※参考書籍:『ゲーム理論トレーニング(かんき出版)』

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