こんにちは、下山です。
ドル円相場と日経平均株価が連動することはよく知られていますが、ここ最近はその連動が機能しなくなりました。
日経平均株価は上昇するのにドル円相場は動かない、といったことが起こっています。
なぜでしょうか?
と言いますか・・・そもそもなぜドル円相場と日経平均株価は連動する傾向にあったのでしょう?
パッと、思い浮かびますか?
もしかしたら、「なんとなく分かっているつもりでいたけれど改めて聞かれると答えに詰まる」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
答えが分からずモヤモヤする方もいらっしゃるかもしれません。
そこで本日は、あなたのそのモヤモヤを解消すべくドル円、日経平均相場が連動していたカラクリについてお伝えした上で、ここ最近2つの相場が連動しなくなった理由についてお伝えします。
もちろん、「これを知っていたら確実に稼げる」というわけではありませんが、相場の仕組みを理解しておくことで相場がよりクリアに見える、ということは言えますので参考にされてください。
日経とドル円はなぜ連動傾向?
まずは、「ドル円、日経平均相場がなぜ連動する傾向にあったのか?」その理由を2つ紹介いたします。
まず1つ考えられるのが、『日本の上場企業は輸出企業が多い』という理由です。
円安ドル高になれば輸出企業の利益は伸びます。そして、日本の上場企業は輸出企業が多いので、必然的に日経平均株価も上昇する、という流れです。このことはご存知の方もきっと多いことでしょう。
では2つ目の理由です。2つ目は『外国人投資家の動向』に起因する理由です。
日本株は、その7割が外国人投資家によって買われているという現実がありますが、外国人投資家が日本株を買うとなると、2つのリスクを背負うことになります。
1つはもちろん、「株価下落のリスク」です。そしてもう1つが「為替リスク」です。
外国人投資家は日本株を買うためにまずは自身が持っている通貨で円を買わなければいけないわけですが、円を買ったあともし日本株も下落し、円の価値も下落したとしたら・・・二重で損をすることになります。
そんな事態は、絶対避けたいですよね。為替のリスクだけはあらかじめ排除したいところです。
そこで、外国人投資家は一般的に、円の下落に備えて保険をかけます。少し具体的に言うと、将来、指定価格で円を売るヘッジをかけるのです。
そして日経平均株価が上昇すれば必然的にその分だけ為替ヘッジの額が大きくなりますので・・・結果、それが円安の要因となり得る、というわけです。
以上、ドル円相場と日経平均株価が連動する理由について
- 円安による輸出企業の利益向上
- 外国人投資家による為替ヘッジ
この2つが考えられます。
日経とドル円はなぜ連動しない?
では、ここ最近日経平均株価とドル円の連動性に関する傾向が崩れているのはなぜでしょうか?
もうお分りですよね。
『日本の輸出企業が円安に頼らなくても収益を上げられるようになってきた』ということや『外国人投資家が為替ヘッジをしなくなった』ということが考えられます。
もちろん、相場は様々な要因が複雑に絡み合っており、裏の流れを完全に知ることはできませんが、この2つの理由があることはまず間違い無いでしょう。
そして、今回の話からついでにもう1つ理解していただきたいことがあります。
それは、「100%確実な相場傾向は存在しない」ということです。
確かにある程度の傾向が相場に存在することは間違いありません。しかし、その時々によってその傾向は簡単に崩れ去るものです。
ですから、相場の法則を過信してトレードを行うことは極めて危険です。
今の話で言えば、「ドル円と日経平均株価は絶対に連動する」という意識でいたら全く稼げませんよね。
とにかく、「相場に絶対はない」ということを忘れてはいけません。
特にここ最近は相場が不自然な動きを見せることが以前にも増して多くなってきましたからね。
例えば・・・
北朝鮮がミサイル発射でなぜ円が買われる?
今年1年を振り返ると、北朝鮮の地政学的リスクが大きく印象に残っていますが、北朝鮮がミサイルを発射したときの相場もかなりおかしかったですよね。
北朝鮮のミサイルが発射された際、円が買われ、ドル円相場は下落していましたが、これって普通に考えればかなり不自然な動きです。
北朝鮮のミサイル発射によってもしかしたら日本は被害を受ける可能性もあるわけです。もっと言うと、それが戦争へと発展する可能性もなきにしろあらず、です。
ですから、普通に考えれば円は売られてしかるべきです。
なのに、現実には日本円が買われました。
ちなみにこの理由については、「AIによる自動売買が原因ではないか?」ということが言われています。
普通の人間の思考では北朝鮮がミサイル発射→「よし、円を買おう」なんてことになりませんが、AIはそんなことを平気で考えてしまったようです。
AIは、「日本にミサイルが飛んできたらヤバイ」なんてことを考慮せず、ただただ過去の膨大なデータを検証し、与えられたキーワードなどに即して売買を行ったのでしょう。
結果、普通に考えればあり得ないような売買をし、ミサイル発射で円高になるなんて不自然なことが起こったようです。
そして、AIによるトレードが爆発的に増えている今このように、常識では考えられないような動きを相場が見せる場面が増えているのです。
テクニカル分析も、ファンダメンタルズ分析も捨てました。
さて、今一度話をまとめておきましょう。
今回特にお伝えしたかったことは『いかなる傾向も法則も不完全であり、過信してはいけない』ということです。
特に、AIの影響で不自然な状況が間違いなく増えていますから、これまで機能していた傾向や法則がどんどん機能しなくなってきています。
だからこそ、自分たちが相場から安定的に利益を獲得するためには「相場に絶対は無い」ということを確実に理解しておかなければいけません。
そして、思い込みを捨て、その時の相場に応じて臨機応変に対応しなければいけません。と言ってもそれ難しいんですよね。というか相当な訓練と経験を積まない限り、そんなことは不可能です。
ですから自分の場合は、思い込みを捨てるため、テクニカル分析やファンダメンタルズ分析などに頼る道を捨てました。
ニュースも一切見ず、チャートも見ず、ただ株価だけをチェックしていれば利益が出る手法を模索したのです。
普通だったらありえない考えでしょう。しかし、株を始めた当初、そもそも自分はテクニカル分析やファンダメンタルズ分析に関する知識を持っていなかったこともあり、一般的な常識にとらわれず「どうしたら最も効率良く安定的に利益を獲得できるのか」ただその1点だけを集中的に考え、予想に頼る必要の無い本質的な手法にたどり着いたのです。
テクニカル分析もファンダメンタルズ分析も銘柄選定もロスカットも全て無駄だということに気づき、1銘柄だけで利益を堅く堅く得られる手法を生み出すことに成功しました。
実際にその手法は今も使い続けていますが、7年間負けなしです。
「マグレ」
と思われる方もいらっしゃいますが、7年間マグレが続くわけがないことは経験者の方であればよくご存知でしょう。
一般的には「証券会社の口座を開設して3ヶ月間のうちに大多数のトレーダーは資産を溶かす」と言われていますからね。
仮にマグレが続いたとしても良くて3ヶ月でしょう。
相場について常識的な手法を学ぶのはあなたの自由ですが、その知識に縛られてしまうと、臨機応変に対応できなくなって「利益を得る」という最大の目的を見失いかねませんのでどうかお気をつけください。
それでは本日も最後までご覧くださいましてありがとうございます。
下山敬三




コメントを残す