こんにちは、下山です。
先日、H.I.S.がビットコイン導入というニュースが流れていました。
「旅行業界初」だそうです。
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20170922-00000171-fnn-bus_all
ビットコインが少しずつ日常生活に入り込んできていますね。
また、相変わらずビットコインなどの仮想通貨への投資で儲ける系の話も盛んにされていますので、
「今買っておくべきなのか、どうなのか」と思い、関心を持たれている方も少なくないでしょう。
今月、中国当局がビットコインなどの取引所に対し、取引停止を求めたり、「ビットコイン」の中国にある3つの大手取引所が、「取り引きを停止する」と相次いで発表したことにより、ビットコインのレートが大きく暴落しましたので、「今こそ買いのチャンスではないか」と考えられた方も多いようです。
「ビットコインは100万円に達し、さらにその100万円は通過点でしかない」
といった話も聞きます。
ただし・・・一方で、
ビットコインの値動きはあまりにも激しすぎるため、やはり恐怖を感じる方も多く、実際にトレードをされている方はまだまだ、そう多くないのが実情です。
今年5月に公開されたあるアンケートによると、
・ビットコイン利用者は2.2%
・ビットコインを今後利用したい方は7.2%
(ビットコインラボ調べ)
となっており、ビットコインに対して信頼感を抱いていない人が大多数であることが浮き彫りになっていました。
(参照元URL:https://bitcoinlab.jp/articles/162)
もちろん、アンケートは今年5月のデータですから現状では異なる結果が出るかと思いますが、概ね遠くない結果が出ることでしょう。
また、巷では「51%問題」などがやはりいまだに議論されており、不透明な部分も多く、二の足を踏む人が多いのも当然です。
では、実際にビットコインは今買うべきなのでしょうか?
ビットコインの「51%問題」に対する見解も混じえながらトレーダーの視点からビットコインを検証してみます。
ビットコインを崩壊させる51%問題
まずビットコインの基礎的なことから簡単にお伝えしておきましょう。
ビットコインが一番最初に使われ始めたのは2009年です。今からたった8年前です。
そして、それから3年後の2011年に本格的に資金が流入し始めます。ビットコインの歴史はまだまだ浅いのです。
ですから、はっきり言ってしまえばまだまだビットコインに関する検証データは、あまりに少ないのが現状です。
では、ビットコインはどのような仕組みの上に成り立っているのでしょうか?
例えばあなたがビットコインを買ったとします。
すると取引が発生し、当然その取引履歴は正しく記録されなければいけないわけですが、ここで1つ問題があります。
ビットコインには国のような絶対的な管理者が存在しません。しかし、その取引履歴は正確に記録される必要があります。
どうするか?
データの正確な記録のために利用されるのが「ブロックチェーン」と呼ばれるシステムです。
「ブロックチェーン」とは、
その名の通り、ある一定期間に発生した取引履歴が全て1つの「ブロック」にまとめられて記録される仕組みのことです。
ご存知でない方はとりあえず、「時間の経過とともにそのブロックが増え、ブロックチェーンが形成される」とだけご理解ください。
では、この記録作業は誰がするのか?
やりたい人が有志でやるのです。
過去のデータの整合性を確認した上で、新たなデータを記録しなければいけませんので、膨大な計算が必要になるのですが、新たなデータの追記作業に成功した人には報酬としてビットコインが支払われる仕組みになっているわけです。
ちなみに、ビットコインの新規発行はこの計算作業(マイニングと呼ばれます)の報酬でしか行われません。
なんとなくビットコインのイメージが湧きましたか?
ただ、ここで1つ問題になるのが冒頭でも少し触れた「51%問題」です。
51%問題とは何か?
実は、あなたがビットコインを買った時、その取引は、マイニングを行う人によって「承認」されて初めて成立したことになるわけですが、その「承認」が正しいかどうか審査が行われます。
そしてその審査にはマイニングを行う過半数の人の了承が必要なのです。
つまり・・・
例えば悪意ある誰かが最初にウソの承認を出したとして、過半数の人がそのウソの承認に対して「Yes」と言えばその承認が通ってしまうことになるのです。
つまり偽物のブロックチェーンが作成されることになります。
ですから、過半数がグルになれば事実上、偽物のブロックチェーンを作成することが可能になるということです。
もしそのようなことが起これば・・・ビットコインは崩壊です。
では、実際にそのようなことが起こるのでしょうか?
株式会社 bitFlyer代表取締役の加納裕三氏は
「多数決制を逆手に取った行為で、理論上は51%を取ることで確かに実行可能です。
しかしこれが現実に行われるかと言えば、行われないと思います。」
と語っています。
その理由としては
- 自分の取引が認証されていないことに気付いた世界中の人々がネット上で騒ぐから
- そのような不正操作を誰が行っているかということはすぐに判明するから
- 実際にそのようなことが起こればコインの価格は大暴落し、ビットコインが崩壊する可能性が高いがこれは攻撃を仕掛ける側にとっても不都合な話だから
といったことを挙げられています。
つまり事実上、51%攻撃によってビットコインを崩壊させることは可能であるが、それを仕掛けることによって損失を被ることがほぼ確実であるため実際には起こらない可能性が極めて高い、ということです。
ビットコインは競馬と同じ
なんとなくビットコインの仕組みとその問題点をご理解いただけたでしょうか。
では、今の話を踏まえてビットコインは安心して投資できる対象になり得ると思いますか?
51%問題が仮に起こらないにしても、管理する人物が無いはずのビットコインに対して中国政府が権威を振るっている、という事実もあり、今後もボーダレスで自由に取引できる通貨であり続けられるという保証はどこにもありませんし、価格もどう動くか全く分かりません。
ですから、
「現時点ではギャンブル性が非常に強く、ビットコインに手を出して安定的に稼ぐことはまず不可能」
というのが自分の結論です。
はっきり言ってカジノや競馬と変わりません。
「ビットコインで生計を立てたい」と言っている人は
「競馬で生計を立てたい」と言っているのと同じですね。
ですから、
これを読まれているあなたは安易に手を出さないことをお勧めします。
ちなみに、いつもこちらでお伝えしている
波乗り投資法をビットコインに応用できないか?
ということをおっしゃる方もいるのですが、
あり得ません。
こんな値動きが激しくて時に一方方向に大きく動きすぎるビットコイン相場は波乗り投資法には適しません。
まあ波乗り投資法に限らず、どんな手法を使っても安定的に利益を獲得することは不可能ですけどね。
とにかく、本日お伝えしたかったことは、
「ビットコインのような将来性も不安視され、値動きもあまりにも激しすぎるような相場で戦うことはやめてください」
ということです。
もっと楽して安定的に稼げる相場があるのに、流行しているからという理由だけでビットコインの波に乗るのはやめましょう。
まあ、あなたの資金ですから、私がその使い道に対してとやかく言う筋合いは無いわけですが、こちらの記事を読んで真剣に将来のことを考えてトレードで利益を獲得しようとしているあなたが無駄な損失を出さないようにお伝えさせてもらいました。
それでは本日も最後までご覧くださいましてありがとうございます。
下山敬三
PS:
下山独自の手法「波乗り投資法」ではどういった銘柄を推奨しているのかという情報はこちらで明かしています。




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